急成長中のDX企業・エフ・コードを財務諸表から徹底分析|2025年12月期第1四半期

9211 (株)エフ・コード

企業概要

株式会社エフ・コードとは

2021年に東京グロース市場に上場し、現在ではグループ全体で11社、従業員は約800人となっている企業です。
 マーケティングテクノロジーを活用し、マーケティングの革新を通じてDXを推進することを目指している企業です。M&Aを積極的にしてマーケティング領域とAIテクノロジー領域の事業を展開してクライアントのデジタル改革を支援している会社となっています。
 DXに特化した企業と捉えていただければ分かりやすいでしょう。

財務諸表から分析

 今回は2025年12月期第1四半期の財務諸表から分析していきます。

成長性の分析(損益計算書の視点)

 売上は前第1四半期連結が1,035,356,000円(約10億3500万円)に対して当第1四半期連結売上が2,416,545,000円(約24億1600万円)と前年と比べ2倍以上伸びています。これはM&Aによる事業の拡大も相まって急成長を遂げています。原価率も前年と同程度で推移しており、順調な成長がうかがえます。

 販売費及び一般管理費の売上に対しての割合は前期と比べると増えているものの、問題無い推移を維持しています。M&Aにあたっての費用や物価高騰・賃上げ等によって増加しているものと考えられます。

営業利益も増えており、中長期計画にある年間成長率50%以上を達成する勢いもあります。2027年12月期には売上高150億円以上かつ営業利益50億円以上を目標としており、達成する可能性も高く期待度も高いです。

貸借対照表の注目ポイント

 まずは資産の部から見てみましょう。貸借対照表で一番重要となってくるのは現金及び預金です。前年と比較して現預金が約13億円減少しています。M&Aによる支払い、法人税等の支払い及び自社株買等で減少しているものだと考えることができます。

 損益計算書からは業績の著しい伸びが見られますが、その一方で現預金の減少には注意が必要です。2025年4月以降も自社株買いをしていることから現預金には注目していく必要があります。
 現状2025年3月31日で約50億円の現預金があることから次の決算発表まではまだ問題にないと思います。

 次に負債及び資本の部を見ていきます。負債部分で重要になってくるのは借入金の金額です。前年の社債及び借入金は約72億円に対して、当期の借入金は約87億円まで増えています。借入金が増えていることでキャッシュフローの観点からいくら利益がでていてもキャッシュが減る場合があります。
 成長に特化していることから上記のようなリスクはありますが、こうしたリスクを踏まえても、同社は十分に魅力的な投資先であると考えます。

投資判断のまとめ

エフ・コードは買いなのか?今後の注目点

 損益計算書を見てもかなりの成長が見込まれ、今後株価は上昇していくと考えられます。実際に四半期ごとの決算後は株価が上昇しています。ただし投資する上では株式会社エフ・コードの場合、損益計算書より貸借対照表をに注目した方が良いと思います。上述したようにキャッシュの動きと借入金を見ていくのが良いでしょう。
 この会社の良いところは社長が株価を意識している点です。自社株買いやキャピタルゲインによる利益の還元をしていくと伝えていることから投資家の気持ちもしっかりと考慮しています。こういった株式会社は確実に成長していくと思うので是非、この会社を調べて応援したいです。

 株価だけの観点からいくと次回の決算発表までの間は買いだと思います。次の決算が出たらまた分析していこうと思います。

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